2016年11月24日

猫の家出【その4】猫の大捜索の顛末

家出猫の捜索

 

猫探しの鉄則!地域の専業主婦をだきこめ!


猫探しのチラシをまいて何が驚いたかって、とにかく奥さま方の地域コミュニティ能力の高さにですよ!

ミコはチラシの目撃情報から家を出た後、主要道路を北に向かって移動して行ってたのがわかったので、さらに北側に拡大してチラシをまきました。そして昼間はその主要道路を何度も何度も歩いて探しました。が、ふと、道路から奥まったお宅が目に入り、このお宅にはチラシを入れたんだっけかな…と、気になって近づくと、そのお宅の奥さまがちょうど玄関から出てこられたので、声をかけてみたんです。

「あの〜すいません、私この近所で猫飼ってた者なんですけど、その猫が家から出て行ってしまって…。最近この辺でこんな猫を見かけませんでしたでしょうか?」と私がチラシを見せると

「あぁ、このチラシの事ね。みんなこの辺の奥さん言うてはったわ、この辺で猫探してるって…」

私はこの言葉ひとつで大きな衝撃を2つ感じました。

1つはチラシによって猫を探している事が、この近隣の奥さま方にはすでに広く浸透しているらしいこと。

そしてもう1つは「奥さま」って平日昼間そんな話をしてるんだ…という事実!

猫探しの強い味方、主婦のみなさん

いや、そういう私も「奥さま」のひとりなんですがね。でも私は昔から朝から晩まで仕事浸けで生きてきた「お父さんに近い奥さま」なんです。

私はフリーになる前、会社勤めをしていた頃は、朝8時に家を出て、帰宅するのは平均夜の9時か10時。一日中のほとんどをオフィスで過ごしてきました。終電ギリギリまで仕事して家に着いたのは夜中の1時前、土日出勤もあり、なんて時もざらでした。グラフィックデザイナーなら珍しい話ではありません。

で、そんな仕事浸けの日々ですので、地域交流なんてたまに子供会の催し物に参加した事があるくらいで、全くなかったんです。

でもそれとは正反対に、猫のチラシがポストに入ってることを話題に平日の昼間話し合っている「奥さま」たちがいる!!せ、世界が違う…

しかしこの地元の奥さまたちのザワつきぶりに私は確信しましたね。これはいけるっ!! この高い“地域コミュニティ力”をもってすれば、必ずミコに辿り着けるはず!!

5日以内ならごく近所にいる可能性大


前々回のブログでチラシをまくのは5日以内ですよ、と口をすっぱくして言ってた理由は、うちの猫が家を出て5日以内なら、わが家から200メートル離れた同じ町内の方の家の倉庫でじっとして動かなかったからなんです。あくまでもこれはうちの猫のケースですが、だいたいその他の場合でも5日以内ならごく近所にいる可能性大のようです。

で、その家の奥さまはすっかりミコに情がうつってしまい旦那さまとミコを飼おうと思ってくださって、さっそく猫の砂とキャットフードを買いに出かけたらしいんです。ところが帰ってきたらもうミコの姿はどこにもなかったんだそうです。

最初はこの話を聞いて、飼おうとしたタイミングで偶然ミコが出て行ったものと私も思っていました。でも後々偶然ではなかったんだと気づきました。4年間飼ってわかっていることはミコが人間の言葉や感情をかなり読み取れる猫であるということです。ミコは飼ってくれようとしている気配を感じて旅立った、人に飼われることは本意ではなかったのでしょう…。

そしてそれを裏付けるように、それ以降の目撃情報では、ミコはいっさい人にすりよっていくことはありませんでした。ミコは誰にでも寄っていける、超人なつこい猫です。うちに来た時のように飼って欲しいと願いさえすれば2、3件あたればすぐにでも食べ物と暖かい毛布が出てくるのをあの猫は知っています。 それでもミコは飼ってもらおうと行動を起こさない…そしてさらにわが家からどんどん離れて行きます。

家出猫の捜索

ありがとう、少年探偵団のみなさん、そしてその他のみなさん。


途中、逆方向の新興住宅街から違う猫の情報も寄せられました。確認しましたがミコとはまったく別の猫でした。しかし「もしかしたら」とわざわざ電話してくださる方々の暖かい心に感謝で胸が熱くなりました。情報をくださった若い奥さまは電話で「近所の小さい子供たちが集まって『ミコちゃんを探せ〜!!』ってチラシを持って走り回ってるんですよ〜。」と笑っていらっしゃいました。…ありがとう、少年探偵団のみなさん。そっちにミコはいないんだけど、本当にありがとう。

また情報をくださった方の中には猫を飼った経験のある方もいて「その猫ちゃんいくつだったの?」と聞かれたので「12〜13歳だと思うんです。」と答えると「あぁ、じゃぁまだ早いのかな、でも、うーん…」と口ごもっていました。おっしゃりたいことはすぐにわかりました。

『猫は死期が近づくと家を出て行く』

猫の平均寿命は家猫で15年、野良猫で4〜5年…。野良猫ミコの場合はどうなのかさっぱりわかりません…やっぱり死期が近づいていた、ということだったのでしょうか…。

“2日前に見たという情報”に辿り着けた!


最初の捜索開始3週間の遅れがひびき、目撃情報はあるものの、古い日付のものばかりでした。

「2週間前うちの塀で日向ぼっこしてた。」

「10日ほど前、道路を歩いていた。」

「8日前うちの畑で座っているのを見た。」

しかしついに“2日前”という情報が飛び込んできました!「2日前にうちの庭ですわっているのを見た。」との情報。

捜索開始から地道にポスティング範囲を広げ、ついにミコのいる地点までチラシが追いついたようです!

ミコがいた庭のあるお宅の先は別れ道となっており、その道は…

ぐっ、変則的に四つ又になってる!

私はその四つ又になった全方向のお宅にチラシをポスティングしました。し、しんどかったです…。

しかしこれでミコがどの道を選んで進んだとしても見つけられるけず!!

私は胸がドキドキして緊張が止まらなかったです。一度は探すのを諦めていた、が、それでも可能性をここまでたぐり寄せることができた!あとはミコがどなたかの家の庭で体を休めてくれれば…。

もうこれは勝ったも同然だと思いました。だから私は満面の笑みをたたえ、両腕をめいいっぱい広げて情報を待った。

1日経ち、2日経ち、3日経ち…しかしどこからも情報が入らない。おかしい、チラシをまけば今まではすぐに反応があったのに1件も情報がこないなんて、そんなはずは…。

しかし何日待っても目撃情報の電話はチリッとも鳴らない。まるでプッツリと糸が切れたように…。

そして私たちにはそのことの意味が悲しいほど理解できた。

ミコは逝ったんだ…

私はめいいっぱい広げていた両腕を、しずかにおろした…。

死の迎え方はフリースタイル。


猫には死という概念はなく、ただただ老化や病気による体中の炎症の痛みに対し、人から離れて暗く静かな場所で回復させようとする習性があります。そして弱っていく姿を飼い主に見せることも嫌がるそうです。それが「家を出て行く」理由なんだそう。

ただ最近の家猫はこういった本能や習性は薄れてきていて、外に出て行こうとはせず、家の中で息をひきとることが多いと聞きます。でもミコはそういうタイプの猫じゃなかった…。

「…実際クラシックだよ、おまえってヤツは。」

思わずルパンよろしくつぶやきました…

もういるはずのない最後の目撃情報のあったあたりを探して歩きながら、目に涙が溢れ、しかし、頬をつたうのを避けるため、私は空を見上げました。

blog20161115

空は雲ひとつなく青く晴れわたり、とても高く、季節はもう秋なのだと感じた10月の出来事でした。

締めくくりは、私たちがどれほどこの猫をかわいがっていたのかがわかる画像を貼って、本日のブログを終了したいと思います。

ミコ
ほ、本当です、本当にかわいがっていたんです!(笑)

猫と子供
まだこの頃は小学生だった娘も今は中学生です。ミコも若い!

なかなかかわいいミコ
おっ、なかなかかわいく写ってるミコ発見っ!  

ミコ安らかに
ミコ、安らかに眠ってね。

あ、うちの家に来た時のうすらハゲは4年間飼ってて、フサフサになってたんですよ(^-^)v

最後まで私の猫話におつきあいくださって、ありがとうございました。

Fin

2016年11月24日 | Posted in | タグ: , Comments Closed 

関連記事